『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズの惣流・アスカ・ラングレー、『名探偵コナン』シリーズの遠山和葉、『VS騎士ラムネ』シリーズのパフェなど、数々の人気キャラクターを演じたことで知られる声優の宮村優子さん。現在はX(旧Twitter)で、小学6年生の長男の中学受験の様子を投稿し、話題になっています。インターネットでの発信を積極的に行なっている宮村さんですが、XよりもFaniconのコミュニティ「MIYAMURA YUKO Corp.」のほうが自然体でいられるのだそう。その理由をお伺いしました。

◾️画期的なシステムに感動して、ワクワクしながら始めました!




──Faniconを使ってみようと思ったのはなぜですか?

2023年11月で、私がFaniconで「MIYAMURA YUKO Corp.」を開設してから6年が経ちました。今ではFaniconと類似したサービスはたくさんあると思うのですが、当時はまだ選べるほど多くのサービスがなかったんですよね。お話をお伺いして、「なんて画期的!」と感動したのを覚えています。かつては所属していたレーベルが運営していた私のファンクラブもあったんですが、会報誌を発行して郵送するなど、すべてアナログでしたからね。ファンの方と交流するというよりは、一方的に発信する感じでした。

──昔は「ファンクラブ」というと、そのような形でしたね。

私のファンの方は、私とともに青春時代を走ってこられた方が多く、最初はスマホアプリの利用に「みんなついてこられるのかな?」と不安もあったんですけど、今思うと、心配することはなかったですね。ファンのみなさんのほうが詳しいくらい!

──もともとSNSは頻繁に利用していたのでしょうか。

そうですね、私はXで発信することが多いです。日本でSNSがブームになった頃、私はオーストラリアに住んでいたんです。そのときにマネージャーさんから、「海外からも発信できるから、Twitterをやるといいですよ」と教えてもらって始めました。海外にいると、日本のいわゆる「オタク文化」に関する情報がなかなか入ってこないんですよ。「インターネットがあるんだから世界中どこにいても見られるでしょ?」と思いがちですが、当時のオーストラリアの回線では日本の動画を見ようとしても、ずっとグルグルグル……と読み込んでいる時間が長かったから、Twitterがちょうど手軽でよかったんですよね。そうやってTwitterでSNSに慣れていたからか、Faniconに誘っていただいたときも「何ができるんだろう?」とワクワクしながらスタートすることができました。

──「MIYAMURA YUKO Corp.」というように、「会社」をテーマにコミュニティを運営されていますが、どのようにして「会社」にしようと思いついたのでしょうか?

私のファンは社会人の方が多いから「会社」にしたほうが、居心地がいいんじゃないかと思ったんです。私が「社長」で、ファンのみなさんは我が社の「社員」。頼りない社長をみんなが支えてくれているようなイメージです。

──Faniconではどんな機能をよく使っていますか?

私のコミュニティでは、グループチャットを「グルメチャット」と呼んでいるんですが、その名の通り、みんなが食べたものを気軽にのせています。みなさんだいたい顔馴染みなので、「この人はこの食べ物が好きなんだな」とお互いに把握できちゃうんですよ。でも、年齢が上がるにつれて「最近なんだか元気がないな」、「ちゃんと食べてる?」みたいに、お互いの健康を気遣うようになってきました。

──コミュニティの雰囲気のよさが伝わってきます。

でも今年は「社長の息子」の中学受験の話がメインになっています。私は勉強をあまりしてこなかったから、何にもわからなくて……。グループチャットで「この問題わかる人ー!」と質問すると、社員が教えてくれるんですよ。塾講師や先生のようなプロの方や、数学が得意な方など人材が厚くて、本当にうちの社員は優秀だなぁと思っています。

──ファンとしても、宮村さんのサポートをできる体験ってきっと嬉しいですよね。

そう思っていただけるのも、Faniconというクローズドなコミュニティだからなんですよね。これがもしもXだったら、こんな質問できないですよね。嫌だなって思う人もいるかもしれないし、逆にいっぱいコメントがついちゃっても困るし……。まるで身内にしゃべっているような気軽さで、社員と交流できるのは、私にはとてもありがたいです。

◾️社員はまるで家族のような、友達のような大切な存在です




──息子さんの受験以外でも、ファンの方に助けてもらうことはありますか?

たとえば、Windowsの使い方がわからないときに教えてくれたり、 家電のトラブルがあったときに対応の仕方を教えてくれたり。イベントをやろうと考えているときにも、「何をやってほしいか、プレゼンしてください」というと、資料まで用意して本当にきちんとした「プレゼン」をしてくれるんですよ。みなさん、物知りというか……社会人としてすごく立派な方ばかりですね。

──まさしく「デキる社員」ですね。

みなさん、私と一緒に青春を駆け抜けてきた年代ですからね。とはいえ、『シン・エヴァンゲリオン』から入ってくださった新しい世代の方もいらっしゃいます。そんな若い世代の方がグループチャットで「はじめまして」のスタンプを送ると、「わからないことがあったらなんでも聞いてね」と、みんな大歓迎で。あとから入った人でも馴染みやすい、居心地のよいコミュニティになっているなと思います。

──アットホームな会社ですね。

でも、社員はそこまでべったりという感じじゃなくて、程よい距離感なんです。そこも本当にありがたいなと。私は昔からラジオ番組をやっていたから、不定期でライブ配信もするんですね。うちは今、息子が中学受験をしているじゃないですか。だからたまに大ゲンカになってしまうこともあるんですけど、そんな中でも、あえてライブ配信をするんですよ。

──えぇっ!!!

ときどき、息子と2人きりだとどうにもならないこともあるんです。お互いに感情的になっているから、第三者を入れないとおさまらない。そんなときにライブ配信をすると、私の意見も、息子の意見もみんなが聞いてくれるんです。息子がボソボソ喋りだすと「おじさんも昔はこうだったから、気持ちがわかるよ」とか「僕も中学受験をしたけど、こうだったよ」とか「お母さんは怒りたくて怒ってるんじゃないんだよ。約束を守ってほしいだけなんだよ」って、寄り添いながらもアドバイスをしてくれる……まるで、お父さんやお母さん、お姉さん、お兄さんがいっぱいいる感じなんですよね。

──それはオープンなSNSでは、絶対にできないですね。

そうなんです。常に私がプライベートなことを発信し続けているから、突然の「親子ゲンカ配信」にも、みんながついてきてくれるんだと思います。Xでも中学受験のことを発信していますが、全然違いますね。やっぱりXはよそ行きの顔というか、「外向けに発信しても面白い内容にしなきゃ」と考えてしまう。でも、Faniconは別に面白くなくても、私がしんどいときでも、愚痴を吐きたいときでも、そのまま発信できるんですよ。それでもみんなが理解してくれて、同じような体験をしたことがある人がアドバイスをしてくれる。ファンでもあるけど、家族でもあり、友達でもある。そんな関係になっていますね。

◾️スタッフさんが親身になってやりたいことを叶えてくれます




──Faniconは宮村さんにとって、かなり自由な場所なんですね。とはいえ、「これだけはしないようにしている」など、気をつけていることはありますか?

正直、ないですね。本当に自由にさせてもらっています。どこの世界もそうなんですが、いわゆる「ガチ恋営業」をするとまずいと思うんですよね。でも私はもう年齢的にはずれているのもあるし、よくないとわかっているから、個人的な返信はほとんどしません。全部、グループチャットで、オープンな場で発言しています。

──では「1on1」の機能などは、あまり使われないのでしょうか?

「1on1」はスクラッチの景品にしていますね。でもみなさん、私と喋りたいというよりは、「罵倒してほしい」というリクエストが多いんですが(笑)。

──そんなリクエストがあるんですね! ところで、コミュニティではイベントも開催されていますよね?

はい。毎年12月には誕生日イベントを行なっています。でも、コロナがあったから、直接お会いするイベントを開催できるようになるまで3年かかりました。コロナ前だったら、私がバスガイドをして箱根に行く「社員旅行」とか、お花見イベントなんかもやっていたんですけどね。今年からは、また増やしていけたらなと思います。Faniconのスタッフさんはイベントにも積極的に協力してくださるので、本当に安心して開催することができるんですよね。ほかにも、先ほどお伝えしたように、社員たちからの「プレゼン」を通して、今後はいろいろなイベントを企画して、実現させていきたいなと思っています。

──コミュニティのテーマを「会社」にしたからこそ、「プレゼン」がマッチしますよね。「MIYAMURA YUKO Corp.」は“ファンクラブ”の概念をはるかに超えていて、びっくりしました!

Faniconの魅力は、なんと言っても「自由度の高さ」だと思います。ファンとの交流に使うだけでなく、たとえば自分の作品を宣伝したいという人は、出演する作品の記念スクラッチなどを用意してプロモーションすることもできます。ほかにも声優さんの場合は、オリジナルのボイスメッセージを景品にすると喜んでもらえるかも。Faniconのスタッフさんがとても親身になってくれるので、やりたいことを相談したら、イベントでも物販でも「やりましょう」と協力してくれますよ。自分なりの使い方を見つけられる素敵なツールだと思います。

──本日はありがとうございました!

取材・文/上村絵美

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